鍋山 369m

萩市紫福


観月橋付近から望む



2016年10月13日(木) 天気 ⛅ 単独


P~4分~看板~21分~大岩~11分~山頂  合計時間 36分

山頂~11分~大岩~15分~看板~6分~P  合計時間 32分

総歩行時間 1時間8分


概念図

 


地図

登山口(赤いホース格納庫)


鍋山は、あられちゃんに出てきそうなこんもりとしたお山です。この山は隠れキリスタンの墓があります。登山口は藪で覆われていて、藪を漕いで進むと、登り始めてすぐの所にキリスタン墓が、5基忘れ去られたように残されていました。山頂に着くと古い仏さまがあり、回りを土嚢で囲んだような跡がありました。鍋のお山には悲しい歴史が隠されていました。



道しるべ

  熊毛から鍋山には、R315を須佐方面に向かい、道の駅うり坊の郷で左折して、県道13・R316・県道10が最短
 だがR316の峠越えが少し道が狭い。福栄に入ると、前方に鍋山が見えて来る。世界遺産大板山たたら製鉄遺跡
 の看板を右折して、観月橋を渡る。突き当りを左に曲がり、しばらく行くと目の前に鍋山が迫って来るので、路肩に
 停める。
 
   
  路肩には、消火栓BOXがある。少し戻り家の角の道を右に曲がると、鍋山の案内板に着く。
  案内板の右手を数メートル行くと、消えかかった小さな標識がある。ここが登山口だ。登山口は、藪で隠されて
 いる。まるで招かざる客を拒んでいるようだ。おまけに害獣柵が厳重に括ってあり、ご丁寧にペンチでねじって
 あるので、手では開けられない。仕方がないので柵を乗り越える。
  蔦と棘と笹に阻まれた登山道は、すぐに歩きやすい道になる。登山道からすぐの所に、石仏がありその周りを
 キリスタン墓が隠れるように安置されている。
  数えてみると、確認出来ただけで4基のお墓が静かに眠っている。登山道に戻り、石垣の下を右に曲がって
 登って行くと・・・
  道沿いにもう1基安置されていた。快適な道を登って行くと、下草が道を隠すようになる。
  坂を一登りすると、九十九折れに登って行く。段々道が狭くなる。

大岩
  しばらく登って行くと、道の下に出っ張った大きな岩が見えて来た。何か祀ってあるような気がするが、急な斜面
 なので先を急ぐ。アオキの木が道を覆うが、薄い道をたどり登って行くと・・・
  三角点が見えて来た。何のご愛想もない山頂に四等三角点がぽっんと置かれている。さらに進んで行くと、
 古い小さな仏さまが祠の中におられた。
  周りを見渡すと、土嚢が積まれている。何か曰くありそうな所だ。山頂を後にして降って行く。先程の大岩が気に
 なり急な斜面を数メートル降りてみたが、大岩が出っ張っているだけだった。藪を漕いで道に降りて来た。畦道には
 お地蔵さんがキリスタン墓のほうを向いて手を併せておられる。
 
  帰り道にマリア観音のある長久寺に寄ってみた。長久寺は大内氏に馴染み深い臨済宗のお寺だ。参道には
 お地蔵さまがあり、その中に十字架を持った一仏がある。境内に入ると・・・
 
  宝筺印塔には手をクロスした仏さまが、その近くには赤子を抱いたマリア像がある。
  さらに奥に行くと、錫杖に十字架のある仏さまがある。キリスタンの墓と分からないように仏教様式に替えたお墓
 は、何とも切ない歴史を刻み込む。長久寺から帰り道に眺める鍋山は、この辺りがキリスタンの集落であった足跡
 を偲ばせる歴史のお山だった。


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